教職員研修の企画・運営秘技

先日、このポッドキャストを始めるきっかけをくださった笠原先生が、「教職員研修の際に気をつけていること」というテーマで配信してくださいました。

https://listen.style/p/digikoku/msdg683r

私がリクエストしたことに答えてくださったんですが、その中で「黒瀬先生はどうされていますか?」ということもおっしゃっていたので、今回は私がICT研修で気をつけていること、特に企画運営のコツについてお話ししたいと思います。

この記事を元にしています。

https://www.naomi-sensei.com/ict-workshop/

コロナ禍でICTの導入が一気に加速し、各学校でICTをテーマにした研修が増えてきましたよね。でも、なかなかうまくいかないという話もよく耳にします。

実際、教員の中にはICTスキルに差が大きく、新しい技術に苦手意識を持っている方も多いです。そこで、私が校内研修担当として6年間やってきた経験をもとに、どういう風に研修を成功させるかについてお話しします。

まずはアンケート

まず最初に大事なのは「現状把握」です。私は、校内でどれくらいの教員がICTを使っているか、どういうツールが得意か苦手かを調べるために、Googleフォームを使ってアンケートを取りました。

その結果、勤務していた学校では約6割の先生がGoogle Workspaceをほとんど使えていないということが分かりました。これでは、いきなり高度な研修をしても意味がありませんよね。

ICTスキルの高い先生が研修を企画すると、初心者の先生を置き去りにしてしまうことがよくあります。だからこそ、まず実態調査を行うことが大事だと思います。

マインドセット

次に大事なのは「マインドセット」です。特に、ベテランの先生の中には「自分は定年まであと少しだから、ICTなんて使わなくてもいい」と思っている方もいます。また、「ICTなんか学習効果が上がらない」という固定観念を持っている方もいます。

でも、未来を生きる生徒たちにとって、ICTスキルは欠かせませんよね。そこで、私は研修会を企画する際に、まず先生方のマインドセットを変えることを意識しました。

そのために、私は研修をシナリオ仕立てにしました。私自身が「ICTのプロ」ではないので、上から目線で教えるというよりは、「私も一緒に学んでいます」というスタンスを大事にしました。

また、スライドを使ったプレゼンでは、若手の先生に台本を読んでもらう形にしました。スライドには漫画の吹き出しのようにセリフを入れて、堅苦しくならないよう工夫しました。これにより、参加者の皆さんが親しみを持ちやすくなり、年齢やスキルに関係なく楽しんでもらえたと思います。

さらに、オープニングやエンディングに音楽を使って雰囲気を盛り上げることもしました。グレイテストショーマンが流行っていた時期には、その曲を使って会場を盛り上げました。

研修は固くなりがちですが、私自身が楽しんでやっているんだという気持ちを伝えたかったんです。結果として、その雰囲気が研修全体にも伝わったのかなと思います。

そして、一番効果的だったのは、この漫画。

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ある引退間近の教員が「自分は定年退職だから今までのやり方にしがみついていた。でも、生徒たちは未来に向けて自分をバージョンアップしていかなければならない」と気づく場面を、用いました。

これが大きな反響を呼び、振り返りの中でも「やっぱり自分も変わらなきゃいけない」といったコメントが多く寄せられました。

ハンズオン方式

次に、スキル面の研修では「ハンズオン方式」を取り入れました。

実際に手を動かしながら学ぶ形式ですね。

しかし、スキルの差が大きいと、一律に進めるのは難しいです。そこで、グループに分け、コーチ役の先生を配置しました。

1人の講師が全員を教えるのではなく、3人1組の小グループで、隣に座る先生に教えてもらう形式にしたことで、個別対応がスムーズにできました。

また、マニュアルも非常に細かく作りました。ICTに苦手意識を持つ方にも安心して取り組んでもらえるように、マニュアルには一つ一つの操作を丁寧に書き込んで、分からなくなったらすぐ確認できるようにしました。これで「分からなくなってしまう」というストレスを減らせたのではないかと思います。

最後に大事なのは、「欲張りすぎないこと」です。研修でたくさんのことを詰め込みすぎると、逆に焦って消化不良になりがちです。80分の研修時間では、1つか2つのテーマに絞り、じっくりと取り組むことが大事だと感じました。

まとめ

まとめると、成功する研修会のポイントは3つです。

まず、参加者の「マインドセット」を変えること。

次に「ハンズオン方式」でスキルを体験させること。

そして、何よりも、企画する自分自身が楽しんで取り組むことです。

その姿勢が伝わることで、研修全体が楽しい雰囲気になり、参加者も積極的に取り組んでくれると思います。

私が尊敬する先生が「一人の100歩より、全員の一歩」とおっしゃったことがあります。全員で一歩ずつ進むことが、組織全体をより良くしていくのだと感じています。

ということで、今日は私がICT研修で気をつけていることについてお話ししました。これからも楽しみながら、研修を企画していきたいと思います。それでは今日はこの辺で。ありがとうございました。またお会いしましょう。

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