035 国語科単元 『コロナ時代をどう生きるか』 に取り組んで ~ICTの活用と探究へのステップ~

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今日のテーマ

今日は、国語科単元『コロナ時代をどう生きるか』に取り組んだことをゆるゆるとお話ししたいと思います。これは、2021年の12月4日にあった第7回学びのイノベーションフォーラムで発表したことを、皆さんにお届けしたいと思います。

取り組みの背景

もう3年近く前になるということなんですけれど、私が前前任校で取り組んだ単元についてです。

そもそも、この取り組みを始めたきっかけは、コロナでマスク登校をしているときですよね。ちょうどコロナ真っ盛りでマスク登校をしているときに、夏休み前に新聞社の新聞コンクールに応募しようということで、クラスで呼びかけたわけですけど、最近、新聞を読まなくなっている生徒に社会を見つめる視点を与えるという意味の取り組みで、結構地元の新聞社が推しているので、まあまあいい賞をもらえたりするんですね。

それを与えて、9月にみんなの新聞コンクールの作品を読みました。

そうしたら、新聞を選んだ生徒たちは、本当にコロナの記事ばっかり選んでたんですよ。

日常生活、本当にあどけなくて明るくて、結構前向きにいつも過ごしている生徒たちなんですけど、選んだ記事の感想にはこんなことが書いてありました。

高校野球をしている自分としても病院に行きにくくなってしまった。少しでも気になるところがあったら学校休めと言われても大会前は休みにくい。休んで検査を受けて、もし陽性が出てしまって県大会を中止にしてしまうと思うと怖くてたまらない。

私は吹奏楽に所属していて、今年も何十名の後輩を迎えた。でもいつもとは何もかもが違う。コロナの影響で部活動は短縮され、合同公演もできない。そして大会がすべて中止。演奏技術も下がってしまった。その結果、部員の中には目標を見失ってしまい、自分が何をしているのかわからなくなっている者もいる。私もその一人だ

新型コロナウイルスの影響で出演する予定だったライブはすべて中止になりました。いつ再開できるかわからないような状況で、家で一人で練習することがとても辛かったです。さらに学校の文化祭も中止になってしまい、楽しみが次々となくなっていきました。

単元を立ち上げた

私もこれを読んで、じーんと自分の中に感じるものがありまして、生徒は本当に無邪気に過ごしているんだけど、新聞記事を読んだことに触発されて、そしてその感想を書くことによって、改めて自分自身の悩みに向き合って、そして深く考えて、自分の内面を掘り起こしたわけですよね。

その過程の中で、コロナ感染に関する誹謗中傷記事に心を痛める生徒とか、医療従事者に心のない一言を浴びせるような、そういう記事を読んで怒りを感じるとか、そういう社会に対する疑問や怒りも感じているようでした。

そこで私は、こんなに不安で悩んで過ごしている生徒、社会に対してもいろんな思いを持っている生徒、この生徒と一緒にコロナ時代について考えてみて、彼らが少しでも元気になるような、そういう単元はできないかなと考えていました。

年間計画でシラバスというものがあって、あれでやることが粛々と決められているわけですよ。投げ入れ教材、投げ入れ単元をしたくてもできないわけですよ。

でも今こそすべきじゃないかと思って、ちょうどGoogleワークスペースの導入でICT活用が結構できるようになったので、これは授業時間をもっと短縮して効率化して、その空いた隙間で投げ入れ教材を投入したらどうかと思いついたんですね。

やり方としては、普段の授業をやりながら、10分とか15分の帯単元でコロナ時代を生きるという単元を仕掛けて、その15分でコロナのことをやって、残りの時間でいわゆるシラバスに書いてある教材を授業で扱うというふうに、二元構成でいくことにしました。

そこで私はコロナ関連の書籍や記事をどんどん読み、情報収集を始めました。特に新聞記事が役立ち、朝日新聞のデジタル版を活用しました。記事を検索して蓄積することができ、効率よく情報を整理することができました。読んだものの、最終的に使ったのはそのうちの1割ぐらいです。そんな感じで準備を始め、単元を考えました。

まず、生徒たちが書いた新聞感想コンクールの文章から始めました。代表者を約6人選び、15分で2名分の文章を3回読む形式で、その都度200字程度のコメントを書いてもらい、Googleフォームに入力しました。

次の授業では、そのコメントを紙媒体に印刷して生徒に読ませ、さらに理解を深めてもらうという方法を取りました。そうすることで、生徒たちは新聞感想コンクールの文章を読み、友達の文章を読み、さらに深い理解をしていくことができました。

友達への共感も深まり、辛さや悲しみを共有し、互いに励まし合うことができました。

さらに、私が選んだ新聞記事を読ませ、問題解決の方法や新しい視点を得るためのフィードバックを行いました。

生徒たちは、SNSのあり方や、エッセンシャルワーカーへの感謝、誹謗中傷への対応など、多くの社会的課題について考えるようになりました。

第3段階として、有識者の文章を読ませました。

この有識者の8つの文章から2つを選んで読む取り組みは難しいかと思いましたが、選ぶという行為で自分で難易度を調整でき、分野も選べたため、生徒はかなりの部分を読んでくれました。

有識者の文章を読むことで、そこに書いてある言葉を使って感想を書いている生徒が多く、語彙力の向上につながりました。

これまでの段階を踏んで、どのようにコロナに対応していくかという問題意識を持っていた状態で有識者の文章を読んでいたので、文章が多少難しくても生徒はそれを読み解き、その過程で語彙力を獲得していきました。

そして三学期に入り、通常授業を短縮できたため、余った時間で自分でテーマを設定し、コロナ時代をどう生きるかについて考え、その解決策をスライドにまとめて発表する活動をしました。

テーマ設定はジャムボードを使ってブレインストーミングを行ったり、私が投げかけた問いに対して考え直すなどしばらく試行錯誤しました。

生徒は例えば「なぜ安倍総理はマスクを配ったのか」といった単純な疑問や、「SNSとコロナ」といったテーマを選び、インターネットや新聞記事を主な情報源として自分なりの解決策を導き出しました。

生徒はプレゼンテーションに生き生きと取り組み、一生懸命でした。彼らはまだ高校2年生で、スライド作成にもあまり慣れていなかったので、期待せずに始めましたが、発表は素晴らしかったです。

ただし、時間が足りず、評価用紙を配ってフィードバックすることはできませんでしたが、コロナについて考え、苦しい時代に自分なりの解決策があることを理解しました。これにより、何かを考えて前に進めばいいという気持ちを持つことができました。

総じて、生徒たちは問題意識を持ち、それを解決するために一生懸命取り組み、語彙が獲得でき、ICTを活用して時間を効率的に使うことができるようになりました。

生徒たちが前向きに取り組む学習は、彼らの言葉の力を育てますので、引き続き生徒が夢中になれる単元の開発を頑張りたいと思いますが、授業とシラバスの制約が問題です。

このジレンマの中で、これからも少しずつ進めていきたいと思います。

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