読めるのに「わからない」──アレクサンドラ構文が突きつける、読解力の本質とは

https://youtu.be/8nSdOUaPais?si=L72ehNT8IqpWBkaS

こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の課題、そしてデジタル教育の可能性について、ゆるやかに語っています。

今回は、「読めるのにわからない」──アレクサンドラ構文と読解力というテーマでお届けします。


「アレクサンドラ構文」とは何か?

ある日、なんとなく見ていたYouTubeで「アレクサンドラ構文」という言葉が目に飛び込んできました。

これは、国立情報学研究所の新井紀子先生が紹介していた構文で、読解力を測るためのテストの一部として使われるものだそうです。

その文章はこうです:

アレックスは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名前アレクサンドラの愛称であるが、男性の名アレクサンダーの愛称でもある。

この後に次の問いが出されます:

Q. アレクサンドラの愛称はどれでしょう?

  1. アレックス

  2. アレクサンダー

  3. 男性

  4. 女性

正解はもちろん1. アレックスです。


正答率に愕然…生徒はなぜ「読めない」のか?

驚くのはここからです。なんとこの問いに対する中学生の正答率は38%、高校生でも65%程度だというのです。

「えっ、そんなはずない…」と思いませんか?
文を読めばわかるはずの内容。それなのに、なぜ答えられないのか。

新井先生は、「これは地の文を追っているようで、論理関係を理解できていない証拠」だとおっしゃいます。

つまり、生徒たちは文字を「読んでいるつもり」であっても、意味の構造を正確に読み取れていないのです。

(※新井紀子先生の考察については賛否両論があります)


読めるのに理解できない「機能的非識字」

新井先生は、このような状態を「機能的非識字(functional illiteracy)」と呼びます。
つまり、文字は読めるけれど意味が理解できない状態です。

これは単なる学力の問題ではなく、社会に出たときにも深刻な影響を及ぼします。進学・就職・日常生活のあらゆる場面で、正しく文を読み取り、判断する力が求められるからです。


国語教師として、私たちは何をすべきか?

正直に言えば、私自身も思い当たる場面がたくさんあります。

  • 問題文をしっかり読まず、思い込みで答えてしまう生徒

  • こちらの問いかけに、全くずれた答えを返してくる生徒

  • 書かれている事実ではなく、自分の気持ちを優先させて解答する生徒

これらはすべて、文章の論理構造を読み取る力が育っていないことの表れです。


読解力を育てるには?ディープリサーチの答え

では、どうすればその力を育てられるのか?
私はAIによるディープリサーチを使って問いを立て、考察を深めてみました。
その結果、得られた答えはシンプルで本質的でした。

「双方向で主体的な読解指導」と「基礎スキル訓練」のバランスが鍵である。

つまり、

  • 主体的・対話的で深い学びを設計する

  • 生徒に問いを投げかけ、思考を促す授業を行う

  • ペアワークやグループワークを活用する

  • インプットとアウトプットを往還させる

  • 同時に、漢字、語彙、要約、記述などの基本訓練も継続する

こうした授業設計の積み重ねこそが、読解力の土台を築くというのです。


結局、地道な実践にこそ道がある

これを読んで「なんだ、結局、今やってることと大きく変わらないじゃないか」と思ってしまいました。

でも、変わらないこと=普遍的に大切なことでもあるのです。

主体的に取り組む工夫、対話を仕掛ける授業デザイン、パフォーマンス課題、基礎基本の徹底・・・。

結局そこか~と思ってしまいました。
教育は再帰性があるということなんですね。


最後に

これからも、今やっている授業を丁寧に見直し、ブラッシュアップしていくことが私の課題です。

そして、目の前の生徒一人ひとりにとって、「わかる」ことの喜びを感じてもらえる授業を、これからも模索していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。

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