「心情を読み取ろう」では、なぜ生徒は動かないのか?|教室に熱気を取り戻す「目標の二重構造」

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✿ この記事で分かること

  • 「心情を読み取ろう」という目標が生徒を動かしにくい理由
  • 「生徒が夢中になれる目標」と「教師が身につけさせたい目標」を分ける考え方
  • 『源氏物語』「若紫」での問いかけの例
  • スキルを「生きて働く力」にする振り返りのポイント

黒板の一言に覚えた「違和感」

「今日の目標は、光源氏の心情を読み取ろうです。」

もし、あなたが生徒だったらどう感じますか?おそらく、どこか他人事のように教科書を眺めてしまうのではないでしょうか。

かつて私が県立高校で授業を見学した際、黒板に書かれたその一言に、なんとも言えない「違和感」を覚えたんです。

確かにそれは身につけさせたい「スキル」かもしれません。でも、特に勉強が苦手な生徒たちにとって、それはワクワクする冒険の合図にはなりませんでした。

コンテンツからコンピテンシーへ、でも…

今、教育現場では「何を知っているか(コンテンツ)」から「何ができるようになるか(コンピテンシー)」へと、学習の力点が移っています。

確かにスキルを身につけることは大切ですが、それをそのまま「今日の目標」として掲げても、生徒が主体的に動くとは限りません。

むしろ「心情を読み取ろう」といったコンピテンシー(能力)を前面に出しすぎると、かえって生徒が夢中になれないというジレンマが起きがちです。

目標を「二重構造」で捉える

そこで私が提案したいのが、目標を「二重構造」で捉えるという考え方です。

表面に置く目標生徒が「この謎を解きたい!」「なぜだろう?」と夢中になって取り組める「目に見える目標」
裏側に通す目標教師が身につけさせたい「スキルの目標」を横糸のように通しておく

私が大切にしているのは、「生徒が夢中になれる目標」と「教師が身につけさせたい目標」を分けることです。

「なぜ、光源氏は涙をこぼしたんだと思う?」

例えば、『源氏物語』の「若紫」の場面。ずっと憧れていた女性にそっくりな少女に出会った光源氏が涙を流すシーンで、「心情を読み取ろう」ではなく「なぜ彼は泣いたのか?」と問いかけてみます。

これだけで、教室の空気は一変します。パラパラとページをめくる音、隣の席とボソボソ交わされる議論。

生徒たちはその謎を解くために、夢中になって文章の状況設定や人物関係、助動詞の意味などを分析し始めます。そんな熱量の中に、そっと国語の力を編み込んでいくのです。

スキルを「生きて働く力」にする振り返り

大切なのは、身につけさせたいスキル(心情を読み取る力など)を、生徒自身が「振り返り」の時に自覚すること。

謎が解けた後に、「なぜ答えに辿り着けたのか」を振り返り、「登場人物の行動に着目したからだ」と気づいた時、そのスキルは初めて「生きて働く力」になります。

まとめ

生徒が夢中になる「ワクワク」と、教師が狙う「確かな力」。この二つをどう両立させるか。
私の師である世羅博昭先生が提唱された「目標の二重構造」という視点から、授業を「謎解き」に変えるためのこれからの授業のあり方を、一緒に考えていきましょう。

※NotebookLMによる文章作成を行いました。

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