
「今日の目標は、光源氏の心情を読み取ろうです。」
もし、あなたが生徒だったらどう感じますか?
おそらく、どこか他人事のように教科書を眺めてしまうのではないでしょうか。
かつて私が県立高校で授業を見学した際、黒板に書かれたその一言に、なんとも言えない「違和感」を覚えたんです。
確かにそれは身につけさせたい「スキル」かもしれません。
でも、特に勉強が苦手な生徒たちにとって、それはワクワクする冒険の合図にはなりませんでした。
私が大切にしているのは、「生徒が夢中になれる目標」と「教師が身につけさせたい目標」を分けること。
例えば「なぜ、光源氏は涙をこぼしたんだと思う?」と問いかけるだけで、教室の空気は一変します。
パラパラとページをめくる音、隣の席とボソボソ交わされる議論。そんな熱量の中に、そっと国語の力を編み込んでいく。
授業を「謎解き」に変えるためのちょっとした工夫を、私の経験を交えてお話しします。

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皆さん、こんにちは。黒瀬直美です。今回は「授業における目標の立て方」について、私の考えを整理してお伝えしますね。
今、教育現場では「何を知っているか(コンテンツ)」から「何ができるようになるか(コンピテンシー)」へと、学習の力点が移っています。 確かにスキルを身につけることは大切ですが、それをそのまま「今日の目標」として掲げても、生徒が主体的に動くとは限りません。 むしろ「心情を読み取ろう」といったコンピテンシー(能力)を前面に出しすぎると、かえって生徒が夢中になれないというジレンマが起きがちです。
そこで私が提案したいのが、目標を**「二重構造」**で捉えるという考え方です。
これは、生徒が「この謎を解きたい!」「なぜだろう?」と夢中になって取り組める**「目に見える目標」を表面に置きつつ、その裏側で教師が身につけさせたい「スキルの目標」**を横糸のように通しておく手法です。
例えば、『源氏物語』の「若紫」の場面。 ずっと憧れていた女性にそっくりな少女に出会った光源氏が涙を流すシーンで、「心情を読み取ろう」ではなく「なぜ彼は泣いたのか?」と問いかけてみます。 生徒たちはその謎を解くために、夢中になって文章の状況設定や人物関係、助動詞の意味などを分析し始めます。
大切なのは、身につけさせたいスキル(心情を読み取る力など)を、生徒自身が「振り返り」の時に自覚すること。 謎が解けた後に、「なぜ答えに辿り着けたのか」を振り返り、「登場人物の行動に着目したからだ」と気づいた時、そのスキルは初めて「生きて働く力」になります。
生徒が夢中になる「ワクワク」と、教師が狙う「確かな力」。 この二つをどう両立させるか。私の師である世羅博昭先生が提唱された「目標の二重構造」という視点から、これからの授業のあり方を一緒に考えていきましょう。
※NotebookLMによる文章作成を行いました。


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