
新しい学習指導要領、探究、ICT、そしてAI。
教育現場に降ってくる変化のスピードは、年々速まるばかりです。
それなのに、家事や育児に追われて、研修会に参加する時間さえ取れない。
「勉強しなきゃと分かっているのに、次の一歩が踏み出せない」――そんなワーキングマザーの先生のつぶやきに、私はかつての自分を重ねずにいられませんでした。
深夜4時の教材研究、裸のまま寝落ちしたお風呂上がり。
あの苦しい日々は、無駄ではなかったと今は思います。
ある大学教授からもらった「7割の力」という言葉を手がかりに、忙しさの渦中にいる先生方へ、心からの応援をお届けします。
夫67分、妻461分という現実
日本の家事労働の男女負担比は、国際的に見ても非常に大きいものです。
男女共同参画局の調査によれば、1日あたりの家事育児時間は、夫が67分に対して妻は461分。
実に7倍もの開きがあります。
若い世代ほど男性の家事参加率は上がっており、20代では4割ほどが参加しているそうですが、40代になるとその割合は2割程度にまで下がってしまうといいます。
こうした数字を前にすると、働く女性がどれほど自分の時間を削って、仕事と家庭の両立に日々を費やしているかが、はっきりと見えてきます。
ただ、今日お話ししたいのは、この格差そのものを訴えることではありません。
この現実の只中で、それでも学びたいと願いながら時間が取れずに焦っている先生方に、どうか自分を責めないでほしいと伝えたいのです。
「私も、あの頃は同じでした」
先日、研修会を2つはしごしたという配信をしたところ、親しくしているワーキングマザーの先生からコメントをいただきました。
仕事も子育ても、そしてICTもAIも、いつもエネルギッシュにこなしている、私が心から尊敬する先生です。
その方が「AIの勉強はしなければと分かっているのに、家のことで忙しくて、なかなか次の一歩が踏み出せない」とつぶやいていらっしゃったのです。
全力で子育てに向き合っている方だからこその言葉に、私は自分のかつての姿を強く重ねました。
今日はこの声に応えるかたちで、お話ししてみたいと思います。
深夜4時の教材研究
子どもが小さかった頃、私は夜9時に寝かしつけをしながら、そのまま一緒に寝落ちしていました。
目が覚めるのは決まって深夜3時か4時。
そこから掃除や洗濯をこなし、朝の支度を整えながら、2時間ほどを教材研究に充てる。そんな毎日でした。
子連れで家庭訪問に出かけたこともありますし、お風呂で子どもを寝かしつけていて、気づけば自分は裸のまま乾いていた、なんてこともありました。
髪はボサボサ、服も適当で、まさに生活に追われるおばさんそのものだったと思います。
しかも当時に比べ、今は現場の変化がずっと激しい。
探究にICT、AIと、学び続けなければ追いつけないものが次々に降ってきます。
時間の取れない焦りや不安、勉強に打ち込める人への嫉妬さえ、私にはありました。
子育てが、教師としての私を育てた
けれど、今になって思うのです。
あの苦しかった子育ての日々こそが、私という人間を、そして教師としての私を大きく育ててくれたのだと。
思うようにならない子どもを前に、胃の痛むような思いで過ごした毎日。
半狂乱になりそうな母親の気持ちも、その傍らで育つ子どもの気持ちも、身をもって知ったからこそ分かるようになりました。
生徒の見え方も、保護者の見え方も、以前とはまるで違います。
だからでしょうか、言葉のかけ方が根本から変わりました。
若い頃の私には決して言えなかった言葉が、今は自然と出てくる。
保護者が涙を流し、生徒が心を開いてくれる。
まるで魔法をかけているようだと自分でも感じるほどです。
子育ては苦しいけれど、心を豊かにし、確かに人を成長させてくれる時期なのだと思います。
「7割の力」でいい、と教わった日
とはいえ、当時の私は「これで力なんてつくのだろうか」と不安でいっぱいでした。
仕事も家事も育児も、いつも6割から8割の仕上がりで、中途半端なまま毎日が過ぎていく。
そんなストレスを、探究のアドバイザーをしてくださっていた大学教授に打ち明けたことがあります。
すると先生は、思いがけないことを言われました。
「7割の力でずっとやりくりし続けているということは、実はものすごい力がついているということなんだよ」と。
7割の力で日々を打開し続ける。
その積み重ねが、いつしか仕事の質そのものを底上げし、限られた時間で成果を出すマネジメント力を鍛えていく。
私が「仕事が早い」と言われるのも、まさにこの日々の賜物だったのだと、目から鱗が落ちる思いでした。
ですから、子育てや家事に追われている先生方は、どうか自信を持ってください。
今まさに、大きな力を蓄えている最中なのですから。
女性同士で、もっと助け合っていい
最後にもう一つ、お伝えしたいことがあります。
それは、女性同士でもっと助け合ってもいいのではないか、ということです。
私自身、あまりに苦しかった経験があるからこそ、そう強く思います。
今は「今日も明日も授業道」のオンライン研修会・交流会を、土曜の夜21時、子どもを寝かしつけたあとの時間に開いています。
アーカイブも可能。「ありがたいです。」というコメントもよくいただきます。
子育てから解放された今の私にできるのは、忙しい女性が少しでも学べる機会をつくること。
このポッドキャストも、耳だけで聴けるちょっとした研修の場になればと思っています。
女性同士で支え合える企画を、これからも考えていきたいと思っています。
焦らなくて大丈夫。今あなたが重ねている日々は、物の見方も、考え方も、人間としての深さも、確かに育ててくれているのですから。



※この記事はClaudeをアシスタントとして使用しました。
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