大学で学んだスキルと、現場で求められるスキルのあいだにある「深い溝」

https://youtu.be/mAnQwrDwWyc?si=tmH2-vpc4hpRaG6-

皆さん、こんにちは。
「今日も明日も授業道」、黒瀬直美です。

この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、そしてデジタル教育について、ゆるっと語っていきます。

今回のテーマは、
「大学で学んだスキルと、現場で求められるスキルのギャップ」についてです。


教育学部での学びと、現場のリアル

私は大学で教育学部・国語教育学を専攻し、卒業後すぐに教壇に立ちました。
大学では、国語教育に特化した講義や演習を受け、大村はま先生の単元学習理論など、しっかりと理論的な基盤を学んできました。

指導案も、研究も、国語教育の理想を思い描きながら取り組んできたつもりでした。
だからこそ、現場に出て最初に感じたのは、大学での学びと現実の授業との間にある、大きな「違和感」です。


現場の生徒は「教科書通り」にはいかない

大学の演習では、ある程度学力の高い付属中学・高校の生徒を前提に指導案をつくっていました。
ところが、実際に赴任した学校では、学びに対するモチベーションが低かったり、基礎的な理解が不十分だったりする生徒が多数。

「この授業では意味が通じない」「このアプローチでは響かない」——
そんな経験を、何度も何度も重ねました。


授業以前の「生徒指導」という壁

大学では、授業設計や指導法については深く学べても、生徒指導についてはほんのわずかな演習があっただけ。
実際の現場では、授業よりも先に「生活指導」や「人間関係の調整」といった場面に直面します。

時には保護者の代わりとして、しつけや態度の指導をすることも。
ここでは、人間力や非認知スキルが問われます。


教団に立つということ 〜話し方・立ち方・間の取り方〜

「自分の声が黒板に当たって跳ね返るくらいの声量で話しなさい」
これは、先輩教員に言われた言葉です。

大学では、こうした教団での立ち居振る舞い生徒の巻き込み方については、ほとんど学びませんでした。
しかし実際は、授業の雰囲気や生徒との関係性を決定づける、とても大事な要素です。


対話的な授業、実はハードルが高い

最近では「対話的な授業」が重視されていますが、大学の授業でそれを深く体験することは少ないように思います。

模擬授業や演習はあるものの、生徒との本当のやりとりの難しさを体感するには至りません。


新採用の先生がつまずく理由

大学での学びと現場の実践の間には、見えない溝があります。
にもかかわらず、新採用の先生には「即戦力」として高いレベルが求められる。

結果として、多くの若手教員が疲弊してしまいます。
これは個人の努力で埋められる問題ではなく、構造的な問題だと感じています。


ベテランも悩む「話す力」

このポッドキャストを始めてから、私自身、話すスキルの難しさに改めて気づかされました。
ベテランであっても、言葉の使い方、声の出し方、間の取り方は日々学び続けるものです。

ましてや、新採用の先生には、どれほどの負担があることか。


橋渡しのプログラムが必要だと思う

私は今、大学と現場をつなぐ「橋渡しの学び」が必要だと強く思っています。

  • 生徒指導の実践演習

  • 非認知スキルのトレーニング

  • 実際の教室での模擬授業

  • 授業以外の校務やコミュニケーション力の育成

こういったスキルは、大学だけでは教えきれません。
現場経験のある教員こそが伝えられる「リアルな教育力」を、若手教員に届けていくことが必要です。


教育の現場がますます複雑になるいま

教育現場は今、どんどん多様化し、複雑化しています。
だからこそ、「授業の理想」だけでなく、「現場で生きる知恵」が求められています。

このnoteを読んでくださっている方の中で、もし同じような問題意識を持っておられる方がいれば、ぜひつながっていけたらと思います。


最後に

大学の学びがあったからこそ、私はここまで来ることができました。
けれど、それだけでは足りなかった。

だからこそ、「学び直し」や「現場からの提案」が、今の教育を変える鍵になるのではないでしょうか。

今日も読んでくださり、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。


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